今回の表題は、当たり前すぎる表現ですね。
熱の伝わり方は3通りあって、「伝導」「対流」「放射(輻射)」です。(理科の勉強みたいですね。)
この3つを小さくすることで「断熱効果」が高くなります。
車の外板は太陽により熱せられ(放射)、外板(鉄板等)の内側も熱くなります(「伝導」ですが薄板なので同時みたいな事です)。
そして、伝わった太陽の「熱」は、内張り(トリム材)までの空間(天井や壁の中)を、「対流」や「放射」で伝わります。
実は「空気」の熱伝導率は「鉄」の3500分の1で、身近で最適な「断熱材」なんです。
そこでレクビィでは、天井・壁内の「空気」の移動を止めて、「対流」を削減する「断熱処理」をしています。
「対流」させない様に、発泡材(気泡シート等)やファイバー類(ロックウールやグラスウール等)を適時その内部に入れ込み、空気の移動を止めて、熱の移動を大幅に食い止めています。
また「放射(輻射)」による熱移動を減らすには「反射」等で遮ることが効果的で、天井・壁・床面には、反射鏡の様に「アルミ膜が貼られた発泡シート」を貼り込み(対流削減)、「熱反射」の効果を担います。
さらにオプション工事の断熱塗装(JAXA開発・セラミック塗料)も、塗膜内のセラミック粒子が「熱反射作用」として働いている訳です。
一方、窓ガラスからは「太陽」からの放射熱が伝わり、車内を「温室」の様にしますが、遮光カーテンや窓用キルトシェード等で遮る事や、さらには「ブラインドパネル(FRP製インセットパネル)」(ラグゼ仕様)で熱の透過を大幅に遮ります。
大雑把には以上の要因から熱の伝わり方は決まりますが、車内環境は大変複雑です。
また、「断熱」と「保温」は裏腹(逆効果)です。
断熱処理とはいえ、熱の伝わりの「軽減」や「遅延」効果であり、完全遮熱とはなりません。
その為晴れた日中、車内は多かれ少なかれ温度上昇し、外気温より高くなってしまいます。
その時に災いするのが「保温効果」です。
放射(輻射)により熱せられる一方、車内より涼しい外気への熱移動が行われず、どんどん車内温度が上がってしまう「逆効果」が出てしまいます。
この事は、断熱処理の有無の車両を並べた真夏の日照り下の実験(弊社実施)でも証明されており、冬の暖房停止後の温度低下実験とが「熱移動の方向」が逆である事からも理解出来ました。
真夏の車内温度上昇を軽減する為には、「換気」が十分に出来るようにしておくことが重要です。
「換気」は熱せられた車内の空気を、「対流」現象により外部へ放出します。
このバランスが、快適な車内作りに役立ちます。
バランスが悪いと、「冬暖かい事」は「夏暑い事」になってしまうのです。
という所までで、ここからもう少し深めた話はまた次回に、、。