
■〜新型MR開発後記A〜 拡大写真

■二元論
私が設計者M氏からレイアウト図を
受け取った時の第一印象は
「テト◯ス」でした。(笑)
例えとしては月並みですが、
パズルのように見えたのです。

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じーーっと図面とにらめっこをして
車内の雰囲気を想像してみると
それは、、、
しだいに太極図に見えてきました。
そう、火鍋みたいなアレです。

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万物が二極化して
バランスをたもっている、
そんな美しい自然の摂理さえ感じられました。
相反するものは対極にあり
一見、別モノのように見えますが
実は同次元でバランスよく
釣り合っているかのように
振る舞います。
ちょっと哲学的な表現になってしまいますが
『二元論』のようなイメージを受けました。

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『二元論(にげんろん)』とは、
ざっくり言うと
「世界やあらゆる物事を
相反する2つの原理で
説明しようとする考え方」らしいです。
例えば、
太陽 と 月
光 と 闇
善 と 悪
未来 と 過去
男 と 女
心 と 体
プラス と マイナス...
哲学者のデカルトという人が
この『二元論』という考え方を提唱した
と言われています。
デカルトは、
「肉体は心の入れ物にすぎない」
という主張もしていたそうです。
ちょっと横道にそれてしまいましたが、
話を戻しますと
MRは『向かい合った
2つのL型ソファーベッドが
組み合わさって
1つの大きなベッドにも展開する構造』
を持ったキャンピングカーなのです。

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M氏は映画『TENET』の
ポスターにインスパイアされて
このレイアウトを思いついたそうです。
向かい合い銃を構える主人公が
確かに
ソファーベッドの構図に見えなくはないです。
ネタバレになるので 映画の内容は
ここでは 伏せさせていただきますが、
かなり複雑で難解なストーリーの映画です。
機会があれば ぜひご覧ください。

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直線でない、真四角でない
2つのソファーベッドが合わさるためには
緻密な計算による設計を必要としました。

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重量スライドレールのストローク量を見て
マットを支えるアルミアングルの
長さと強度を確保し、試作。
実際に車に載せて、確認。

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木材・ウレタン・生地が折り重なるマットの
仕上がりの外周寸法を計算し、試作。。
何度も、何度も固定位置を変えて実験し
ようやく最終デザイン導き出したのでした。

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開発中には、失敗・トラブルはつきものです。
便利さを追求すると、デザイン性を損ね
デザイン重視だと、ハイコストな上に
使い辛かったりします。
そういう葛藤と闘って妥協点を見つけると
結果として
デザイン性も利便性もイマイチの
残念なものになってしまうものなのです。
しかし、
逆の発想を認める事によって
それが袋小路や迷宮からの突破口、
脱出の糸口になることだってあるのです。
結局、世の中は
『イエス』と『ノー』の二択だけでは
割り切れない世界なのでしょう。
新しい生活様式も賛否両論、いろいろあります。
周りが動いても、自分を見失わないように
これが私の部屋、『 My Room 』と
自信を持って言えるような空間づくりを
レクビィは応援しています。
新型MR開発後記Bへつづく